2012年2月27日 (月)

金融ADR制度とはどのような制度か。4

金融ADR制度とはどのような制度か。4 

3で述べましたとおり、金融ADRは業界ごとに設置される形を取っています。

 このため、業界ごとに金融ADRのための①指定紛争解決機関がある場合と②指定紛争解決機関がない場合があります。

 指定紛争解決機関がある場合は、その業界の金融業者と金融トラブルが生じた場合は、その指定紛争解決機関に苦情処理の申立を行います。

 銀行業務、農林中央金庫業務については一般社団法人全国銀行協会が、証券会社等の証券業務等の特定第一種金融商品取引業務については、特定非営利活動法人証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)が指定紛争機関となっていますので、これらの機関に対して、苦情申立を行うことができます。

 指定紛争解決金がない業界についても、指定紛争解決機関による苦情処理手続に代わる「苦情処理措置」を講じる義務が課せられていますので、その措置に応じ、苦情を申し立てることができます。

金融商品被害HP


2012年2月25日 (土)

金融ADR制度とはどのような制度か。3

金融ADR制度とはどのような制度か。3

 金融ADRを定めた「金融商品取引法等の一部を改正する法律」により、16本のそれぞれの業界を規制している法律にいわゆる金融ADRの制度が定められました。つまり、金融トラブル一般を、業界を横断してあっせん等行うADRではなく、業界ごとのADRとなっています。

これは、「業界団体等によるこれまでの苦情処理・紛争解決の取り組み状況は区々であることや、包括的・業態横断的な金融ADRの制度を現段階で設けるにあたっては専門性・迅速性の確保の観点から課題があると考えられること等から、今回創設される金融ADR制度は、業態を単位とするものとされている」(詳説 金融ADR制度【第2版】70頁)ことからということのようです。

 このため、ある特定の業界の業者と金融におけるトラブルが生じた場合、どの機関が金融ADRとして受け付けるかは、金融ADRを申し立てようとする者がその業者のHP等を調べなくてはならないということになります。

金融商品被害HP

2012年2月24日 (金)

金融ADR制度とはどのような制度か。2 利用できる業界

金融ADR制度とはどのような制度か。2 利用できる業界

金融ADRは、平成21年6月24日公布の「金融商品取引法等の一部を改正する法律」により、金融商品取引法をはじめとする金融関係の16本の法律(銀行法・長期信用銀行法・信用金庫法・労働金庫法・中小企業等共同組合法・農業協同組合法・水産業共同組合法・農林中央金庫法・信託業法・兼営法・保険業法・金融商品取引法・抵当証券業規制法・賃金業法・賃金決済法・無尽業法)に、ADR制度に関する規定が設けられることにより、創設された制度の一般的な名称です。

この法律により、金融ADRが設けられたのは、預貯金、信託、保険、証券、その他における銀行、長期信用銀行、信用金庫、労働金庫、特定火災共済共同組合等(特定火災共済事業等)、特定共済事業協同組合等(特定共済事業等)、信用協同組合、農業協同組合(信用事業等,共済事業等)、漁業共同組合(信用事業等,共済事業等)、水産加工業協同組合(信用事業等,共済事業等)、共済水産業協同組合(共済事業等)、農林中央金庫、信託会社等信託業務を行う金融機関、生命保険会社、損害保険会社、外国生命保険会社等、外国損害保険会社等、少額短期保険業者、保険仲立人、第一種金融商品取引業者、第二種金融商品取引業者、投資助言・代理業者、投資運用業者、登録金融機関、証券金融会社、抵当証券業者、貸金業者、資金移動業者、無尽業者などの業界です。

したがって、これらの業界における金融トラブルについては、金融ADRが利用できることになります。

金融商品被害HP

2012年2月23日 (木)

金融ADR制度とはどのような制度か。1

金融ADR制度とはどのような制度か。1

 近時、金融商品被害を解決する手段の一つとして、金融ADRの活用が言われるようになりました。そこで、金融ADRについて、まとめていきたいと思います。

  まず、ADRについてですが、ADRとは、裁判外紛争解決手段(Alternative Dispute Resolution)の略称で、あっせん、調停、仲裁などの当事者の合意に基づく紛争の解決方法のことです。
  ここでいうあっせん調停は、言葉が違うものですが、中身は同じで、相対立する紛争当事者の間に学識経験者である第三者(あっせん委員、調停委員等)が入り、当事者双方の事情を聴取、整理、相互の誤解を解くなどして、当事者双方の理解を得て、紛争の円満な解決をめざす制度です。
  仲裁とは、両当事者が、現に生じている紛争、または将来生じる可能性のある紛争の解決について、第三者である仲裁人の判断にしたがう旨の合意を行い、その仲裁人が、当事者双方の事情を聴取、整理するなどして、判断を行うことなどにより、紛争を解決する制度のことです。

金融ADRは、金融トラブルを解決するためのADRですが、法律的には、平成21年6月24日公布の「金融商品取引法等の一部を改正する法律」により、金融商品取引法をはじめとする金融関係の16本の法律に、ADR制度に関する規定が設けられることにより、創設された制度の一般的な名称です。


   金融商品被害HP

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